こんにちは!マサヒロです!
前回の記事では、インターネット通販の市場規模や動向についてお話ししました。
その中で、全体の市場自体は順調に伸びていることは明らかに見て取ることができるのですが、個人レベルや零細企業等の小さなお店からすると、そう単純には喜べず、ネットショップの運営が、年々難しく感じているということもお話しました。
では、その運営が難しくなっている理由について、ネットショップを10年以上運営してきた僕なりの見解について、書いてみたいと思います。
既存の大手流通小売業者によるEC化が一気に進んでいる


ということで、以下は、僕自身が小さいお店ながらも、この業界で10年以上、ネットショップを運営してきて、リアルタイムに感じてきた肌感覚に近い見解(マサヒロアイ)です。
確かに、ネット通販市場は毎年伸びているわけですが、これは、新たな市場がどんどん形成されているというよりも、以下の3点がこの伸び率の多くを占めていると思っています。
- 既存の大手流通小売業者によるEC化
- インターネット通販専門大手の売上・集約性拡大
- 既存通販会社のEC化とメーカー・卸売業者のインターネット通販参入
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既存の大手流通小売業者によるEC化
まず、今回のブログでは「1.既存の大手流通小売業者によるEC化」について、お話してみたいと思います。
これは、大手のスーパーや百貨店、専門店、雑貨屋等のような、元々、セルフサービス等で店舗販売していた流通小売業者がインターネット通販への進出を増やしているというものです。
全国規模のチェーン店を展開している大手流通小売業はもちろんのこと、地方でも、ここ数年、その地域では有名なチェーン店等が「インターネット通販始めました」なんて言うチラシや広告を見かけることも多くなりました。
これらのチェーン店を展開している小売業者は、利益を出していくためには、常に新店舗を出店して売り上げを増やしていくことを追求しているわけですから(反対に不採算店舗は閉店する)当然、インターネット通販に目を付けないわけがありません。
ただ、これらの大手企業の場合、規模が大きすぎるがゆえに、どうしても、インターネット通販に必要な様々な投資に時間がかかってしまいます。
つまり、運営するための人材確保や専用の物流・倉庫の確保、システム開発、雇用の確保等々、個人が始めるのとは比べ物にならないくらい時間がかかってしまします。
私のように個人事業レベルの規模なら、商品さえあれば、早ければ、2~3日以内で開業・出店することも可能ですよね。
とは言え、IT化が進んでいるこのご時勢に、大手としても指をくわえて見ているわけにもいかずに、ネット通販を始めるわけですが、それがこの数年で出そろってきて、ネット通販市場全体の規模を大きくしていると思います。
実際のデータにもそれが表れていて、下の一覧表の「月刊ネット販売」という雑誌の10月号「第17回ネット販売白書」によると、2016年度のインターネット通販の売上高上位20社までのうち、大手流通小売業からのインターネット通販参入企業としては、ヨドバシカメラ(2位)、上新電機(7位)、イトーヨーカドー(10位)、ユニクロ(11位)、キタムラ(12位)、ビックカメラ(16位)、セブン・ミールサービス(20位)の7社が入っています。
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※出典:(株)富士山マガジンサービス 「月刊ネット販売」10月号「第17回ネット販売白書」より
具体的には、例えば、楽天市場等を見ても、サービスを開始した10年以上前は、小さな会社・小売業者の集合体というイメージでしたが、今では、家電ならコジマやエディオン、ベスト電器等々、アパレルならワールドや丸井、ビームス等々、様々な業種の大手流通小売業者が参入しています。
これはあくまで一例ですが、近年、ありとあらゆる業界・業種で、このように大手流通業者がインターネット通販に加速度的に参入している様子を垣間見ることができます。






ということで、次回のブログでは、インターネット通販の市場が伸びている理由の2つ目である「2.インターネット通販大手の売上拡大、集約性アップ」について、お話したいと思います。