「過酸化水素」と「メチルグリオキサール」の抗菌効果の違いは何?
はちみつの抗菌効果は、「過酸化水素」からによるものと、「メチルグリオキサール」によるものが挙げられます。
この2つの抗菌効果には、性質に違いがあります。
それは、日本マヌカハニー協会ウェブサイトに記載されています。
通常のハチミツにも、過酸化水素の存在によりある程度の抗菌活性があります。
しかし、過酸化水素に由来する抗菌活性は、ハチミツが体内で熱、光あるいは酵素の影響を受けるとすぐに消滅してしまいます。
ワイカト大学のピーターモラン教授は、マヌカハニーのサンプルの一部に
過酸化物によらない抗菌活性を発見しました。このマヌカハニー中の非過酸化物活性はガンマ線処理に対しても安定である事が判かりました。
ガンマ線処理とは、ガンマ線を照射して食品を殺菌・殺虫する技術のことです。
その処理を施しても、抗菌効果は安定して存在しているのがわかったということになります。
株式会社シクロケムのウェブサイトでも、以下のように記載されています。
ポール :
ですから、マヌカハニー中の強力な抗菌物質は、熱や光、体内酵素にも分解されず
希釈してもその作用が失われないものということになります。MGOはまさしくそうした条件をクリアする物質といえます。
これらの情報からわかるのは、
⇒抗菌効果が減少してしまう。
以上の2点です。
だから、効果を求めるなら、熱や光、体内酵素に強いMGO(メチルグリオキサール)の含有量を把握することが必要になってくるんですね。
参考にしたのは、どちらもマヌカハニーを販売している会社のウェブサイトです。
はちみつの過酸化水素の抗菌力について、医学論文などで違う方面から検証できたらと思って調べたのですが、そういう文献は見つけられませんでした。
その代わり、マヌカハニーの効果についての研究結果は、いくらかネットで見られるものがありました。
長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 渡辺 健(2011年度採択)
インフルエンザの予防に蜂蜜が役立つ可能性②
~マヌカ蜂蜜成分の優れた抗ウイルス活性~
長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 渡辺 健(2011年度採択)
「山田養蜂場 みつばち研究助成基金」助成研究成果のご紹介より
マヌカハニーは腸内フローラの悪玉菌をやっつけた
山村学園山村国際高等学校生物部
これらを見ると、マヌカハニー特有の抗菌成分「メチルグリオキサール(MGO)」は、一定の効果がみられるものなんだろうなということが読み取れます。
まとめ
マリーハニーやジャラハニーとマヌカハニーの違いについてでした。
マリーハニーやジャラハニーは、UMFやMGOマークのあるマヌカハニーと違って、メチルグリオキサール(MGO)の含有量がわからないため、その部分での効果を推定しにくいことがわかりました。
だから抗菌効果を期待するなら、UMFやMGOマークのあるマヌカハニーを選ぶのがベストだと思います。
ただ、マヌカハニーは、UMFやMGOの値が高いものほど、薬のような癖のある味を感じます。
しかし、より効果を感じられるようにするには、そのまま食べるのが一番です。
そういう意味では、甘味料として使うには適さない場合もあります。
例えば、ダイエット目的で砂糖をはちみつに置き換えていく場合などは、自分にとって癖の気にならないはちみつを選ぶことで続けやすかったりもします。
評価基準の違いを把握した上で、何の効果を期待するかによって、上手に使い分けるのがいいですね^^

マヌカハニーやはちみつは1歳未満の乳児には、絶対に与えないでください。
乳児ボツリヌス症を発症することがあります。