こんにちは!仮想通貨ウォッチャーのマサヒロです!
最近では、何かと話題の多いウィズコイン(WithCoin)ですが、5月31日19時20分頃に、イギリス拠点の仮想通貨取引所HitBTCに上場しました。
このウィズコインですが、今年1月から始まったICOプレセールは、以下の通りでした。
【Withcoin・ICOプレセール価格】
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- 2018年1月→1円
- 2018年2月→2円
- 2018年3月→3円
- 2018年4月→3円(当初は4円)
- 2018年5月→3円(当初は5円)
※価格は、1WITHあたりの金額です
このプレセールのうち、多くの人は、仮想通貨ユーチューバーが紹介し始めたタイミングの3円で購入していました。
それよりも高く買ってしまった人もいたようですが、3月以降は、ウィズコイン運営側より、プレセールの基本価格は3円であるという情報が流れていました。
そんな中、先日、HitBTCに上場しましたが、その直後、多くのホルダー達が確認した時には、1WITHあたり1円を切るような、ICOプレセール価格を大きく割った値段になっていました。
それを見たホルダー達のツイッターなどSNS上では・・・
「上場直後から大幅にICO価格割れ(x_x)」
「価格は5円以下にならないはずじゃ…」
「上場直後に一時98円!?」
などといった、様々な情報が流れていました。
そこで今回は、このウィズコインの上場直後の価格チャートについて見てみたいと思います。
ウィズコイン(WithCoin)HitBTC上場直後の価格チャート
※WithCoin30分足チャート(HitBTCより)
上の画像は、ウィズコイン(WithCoin)の価格チャート(30分足)です。
上場直後のローソク足だけが、極端に長くなっています。
このローソク足の天辺、つまり、最高値は、1WITH(ウィズコインの通貨単位)あたり、0.0001191BTCでした。
ちなみに、この時のビットコイン(BTC)の価格は、1BTCあたり約820,000円位でしたので・・・
・1WITH=0.0001191BTC×約820,000円=97.662円≒約98円
となり、確かに、約98円となっています。
これを根拠に、一部の仮想通貨ユーチューバーなどが「上場直後に一時98円」と言っているようです。
しかし、その約98円の値をつけた取引の中身を見てみると、驚くべきことが分かりました。
※WithCoin初値のローソク足(HitBTCより)
まず、WithCoinがHitBTCに上場した、5月31日19時20分の1分足チャートが上の画像です。
赤丸で囲んだところに、点のようなローソク足が見えます。
これは、WithCoinがHitBTCに上場した時の、いわゆる初値のようです。
この初値の金額や取引量を把握するために、このローソク足(というよりも点)に、マウスを合わせていくと・・・
※WithCoin19時20分頃のチャート(HitBTCより)
赤枠で囲んでいる数字で、その価格のOHLCの内容を把握することができます。
- O(Open=始値)0.0001191WITH/BTC=約98円
- H(High=高値)0.0001191WITH/BTC=約98円
- L(Low=安値)0.0001191WITH/BTC=約98円
- C(Close=終値)0.0001191WITH/BTC=約98円
※1BTCあたり約820,000円で計算
そして、次に、何よりも驚くべきことが、青枠で囲んでいる取引量の出来高です。
・Volume(出来高)10 WITH/BTC
つまり、出来高は、10WITH/BTCの取引量ということですので、日本円に直すと・・・
・出来高=約98円×10取引=約980円
つまり、上場直後の19時20分に、たった980円程のWithCoinが、約98円で取引されたことになります。
そして、これが初値として記録され、「上場直後に一時98円」の根拠となっているわけですね。
とんだ茶番劇ですね(笑)
では、なぜ、このような取引が行われたのか・・・
これは、あくまでも憶測ですが、ウィズコインの運営側自身による自作自演の売買取引の可能性もあると思います。
つまり、約98円の初値をつけたという既成事実を狙った印象操作ですね。
ただ、システム上の設定や仕組み、エラーなども考えられますので、その辺りは確定はできませんが・・・
いずれにしろ、この約98円の初値というのは、とんだ茶番であり、無視されるべき価格であることは間違いないと思います。
そう言えることは、次以降の1分足チャートを見ていけば分かります。
※WithCoin19時21分頃のチャート(HitBTCより)
上の画像は、上場から1分後の19時21分の1分足の価格チャートです。
もう、この時点で、以下の通り、最も購入層が多いとされるICOプレセール価格3円に近い金額で取引が行われています。
- O(Open=始値)0.0000032WITH/BTC=約2.6円
- H(High=高値)0.0000032WITH/BTC=約2.6円
- L(Low=安値)0.0000031WITH/BTC=約2.5円
- C(Close=終値)0.0000031WITH/BTC=約2.5円
※1BTCあたり約820,000円で計算
この時の出来高は、40K=40,000WITH/BTCの取引量となっていますので、 それでも、約100,000円程とまだ多くはありませんが、だいぶ出来高が増えています。
ただ、すでに、ICOプレセール価格3円は下回っていますが・・・
※WithCoin19時22分頃のチャート(HitBTCより)
さらに、上の画像は、上場から2分後の19時22分の1分足の価格チャートで、画像の赤枠で示されたOHCLは次の通りです。
- O(Open=始値)0.0000031WITH/BTC=約2.5円
- H(High=高値)0.0000031WITH/BTC=約2.5円
- L(Low=安値)0.0000007WITH/BTC=約0.57円
- C(Close=終値)0.000007WITH/BTC=約0.57円
※1BTCあたり約820,000円で計算
この時の出来高は、61.19K=61,190WITH/BTCの取引量となっていますので、 徐々に取引量が増えているのが分かります。
終値は、何と、この時点ですでに、ICOプレセール価格3円の5分の1くらいにまで急落しています・・・
※WithCoin19時24分頃のチャート(HitBTCより)
そして、上の画像は、上場から5分後の19時24分の1分足の価格チャートで、画像の赤枠で示されたOHCLは次の通り。
- O(Open=始値)0.0000030WITH/BTC=約2.46円
- H(High=高値)0.0000070WITH/BTC=約5.74円
- L(Low=安値)0.0000030WITH/BTC=約2.46円
- C(Close=終値)0.0000061WITH/BTC=約5円
※1BTCあたり約820,000円で計算
この時の出来高は、47.74K=47,740WITH/BTCの取引量となっています。
チャートを見ても、上場後のインチキ臭い約98円の初値を除いた最高値ということで言えば、この1分間の時間内の高値や終値で売却していれば、約5円以上で売却することは事実のようです・・・
しかし、実際には、かなり難しいことだと思います。
まず、分単位の正確な上場のタイミングを知ることは、運営側か、一部の近い関係者しかできないでしょう。
さらに、ウォレットからHitBTCへの送金時間や、売却手続きの操作時間を考えても、かなり難しいのではないでしょうか。
それに、上場の情報によるアクセス集中で、サーバーがつながりにくい状態だったかもしれません。
いずれにしろ、ツイッターなどを見ていても、5円前後で売り抜けることができたといった投稿をしているような人は、全く見当たりませんでした。
ウィズコイン(WithCoin)の今後の価格について
※HitBTCより
上の画像は、ウィズコインが上場してから1日以上が経過した、6月2日0時半時点の価格で、1WITHあたり0.00000050BTCで、日本円に直すと以下の通りです。
・1WITH=0.00000050BTC×約817,000円(該当時点レート)=約0.4円
つまり、1WITHあたり約0.4円ですので、最も多くの人が購入していると思われるICOプレセール価格3円に対して、約7.5分の1と大幅なICO割れの価格となっています。
実は、上場から約4時間近く経過した、5月31日22時頃には、一時、1WITHあたり0.000002BTC位=約1.6円位まで価格が上昇しました。
しかし、売り圧力があまりにも強いせいか、その後は急落して現在の価格の約0.4円~0.5円位を推移しています。
しばらくは、このままの価格あたりを推移しそうですが、この状況を見て、この価格辺りで仕込む(購入する)人もいるかと思います。
そうなると、例えば、WithCoinが、バイナンス(Binance)のような大手取引所に上場するといったサプライズ情報が入って上昇トレンドになっても、この仕込んだ人たちや、ICOプレセールで購入したホルダーなどにより、ここぞとばかりに、より一層売り圧力が強まり、あまり価格が上がりきらないという状況も考えられるのではないかと思います。
ただでさえ、ウィズコインが、日本人経営のフィリピン・オカダマニラのカジノで使えるという情報や、月刊仮想通貨に記事が取り上げられるといった話が、虚偽の疑いが強まり信用を無くしていますので、そういう意味でも、しっかりとした買い支えができるのかというところにも疑問を感じずにはいられません。
ましてや、「5円以下にはならない」とまで公言して仮想通貨ユーチューバーに販売させていたわけですが、現実には、その価格の約10分の1程にしかなっていないということで、信用しろと言う方が難しいと思います。
いずれにしろ、ICOプレセールで購入した多くのホルダーの怒りは収まらないと思いますが、せめて、噂されている大手取引所への上場までは、投げ出さずに、たどり着けるようにしてもらいたいと思いますね。