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派遣社員

派遣社員が3年で直接雇用される可能性がある「3年ルール」とは?

投稿日:2018年11月17日 更新日:

雇用契約書

2018年10月から、派遣社員は同じ職場で3年以上働くことができなくなりました。

全ての業務において、派遣期間の上限は3年と国が定めたからです。

この、いわゆる「3年ルール」は、派遣社員のキャリアアップと雇用の安定を図るためとして制定され、国としても非正規雇用を減らし、安定した正規雇用者を増やしたいという意図があります。

派遣社員が、3年以上同じ会社の同じ部署で働く場合は、派遣先企業で直接雇用するように、派遣会社が派遣先企業へ依頼をかける義務が派遣会社に発生します。

派遣先企業も正社員募集の情報を知らせたり、直接雇用の努力が義務化されます。

 

これは、3年以上という長期間にわたって派遣社員を入れている業務は、もはや臨時的な仕事ではないので、臨時的な人員の穴埋めである派遣の仕事ではないという見解です。

そのため、3年間働いている派遣社員を人員の穴埋めではなく、正規に雇用するべきと国は考えています。

しかし、実際のところ、派遣社員から派遣先企業への直接雇用は、とても低い確率でしか実現していません。

また、直接雇用を打診されたとしても、より不安定な契約社員など、ある意味、現状よりも不利な契約になることもあります。

派遣社員の3年後の直接雇用を促す「3年ルール」

派遣社員・3年ルール

派遣期間を原則3年にするという「3年ルール」が適用されるのは、2015年9月30日以降に、派遣契約を締結したり、更新した派遣会社と派遣社員です。

派遣先の同一事業所、同一課に3年以上在籍している、または、在籍見込みの場合に、このルールは適用されます。

 

派遣先企業でも、派遣会社と同じく、3年ルールにおける義務が発生します。

派遣会社から直接雇用の申し入れがあった場合に正社員募集の情報を提供すること、1年以上派遣されている派遣社員への正社員募集の情報提供、直接雇用の努力義務が課せられます。

そのため、現在勤務している派遣先企業に3年以上派遣されている場合には、正社員として雇用される可能性もありえます。

派遣会社が行うべき「3年ルール」への対応

2018年から適用される、この3年ルールに対して、派遣会社は、次のうち、いずれかの処置を取らなければいけません。

  1. 派遣先企業への直接雇用の依頼(派遣先企業と派遣社員との直接の雇用契約締結)
  2. 新たな派遣先の提供
  3. 派遣元での派遣労働者以外としての無期雇用(派遣会社との無期雇用契約)
  4. その他、雇用の安定を図るための措置

つまり、3年を超えて、同一事業所(同一課)に、同じ派遣社員が在籍する場合、基本的に、派遣会社は、派遣先企業に対して、派遣スタッフの直接雇用を依頼しなければなりません。

そして、派遣先企業との直接雇用に同意すると、派遣社員は、派遣先企業と直接雇用契約を結ぶことができます。

もし、直接雇用が叶わない場合、その職場は辞めざるを得ないですが、派遣会社は、派遣社員に対して、新たな派遣先の提供などを行わなければならない義務が発生します。

派遣労働者以外での無期雇用とは、派遣会社の正社員になるという意味ではなく、今まで派遣期間ごとの契約だった雇用契約を労働期間を定めず「無期限」にて雇用契約を締結する、つまりは「常用型派遣」という形態になります。

 

常用型派遣は、正社員ではありませんが、派遣会社との無期限の雇用契約を結び、派遣会社が雇用を保証してくれます。

しかし、雇用条件などについては、登録型派遣の時と同じ労働条件になります。

その他、安定した雇用継続を確保する義務も生じます。

教育訓練や紹介予定派遣など、派遣社員のスキルアップを促進し、安定して働ける環境を作らなければなりません。

労働者派遣法「3年ルール」の現状

頭を抱える女性

これまでお話しました「3年ルール」が実施されるにあたり、派遣先企業、派遣会社ともに「派遣切り」が行われており、3年の抵触日が近い派遣社員や派遣会社との契約を打ち切る、いわゆる「雇い止め」をする企業が増えています。

そもそも人件費を抑える目的で派遣社員を導入しているのに、直接雇用となると、派遣社員を入れていた意味が無くなります。

そのため、今まで居た派遣社員との契約を打ち切り、新たな派遣会社や派遣社員を導入したり、人員を削除したりする、いわゆる「派遣切り」を行なっているのです。

もし、直接雇用に結びついても、正社員としてではなく、雇用期間がさらに短い一年毎に契約する「契約社員」や、さらに、身分が不安定な「アルバイト」「パート」などとして雇用するというケースもあります。

 

また、3年ルールには抜け穴があり、同じ派遣先企業であっても、課を異動をすれば、新たに3年の雇用契約を結ぶことができます。

総務課に派遣されていた人が、3年の抵触日を迎える前に営業課へ配属異動すれば、3年ルールには引っかかりません。

同じ企業で働きたいと思っている派遣社員は多いので、直接雇用を希望して契約を打ち切られるよりは、派遣社員のまま、課を異動をして働き続けたいと考える人は多いでしょう。

そして、実際のところ、派遣社員から正社員での直接雇用は、かなり低い確率です。

 

正社員になりたいのなら、派遣社員としてズルズル働くよりも、正社員を目指して転職した方が確率は高くなります。

正社員として採用されることは、もちろん簡単なことではありませんし、派遣社員だったというだけで、スキル不足とみられることもあるでしょう。

それでも、派遣社員から派遣先企業へ直接雇用されることを狙うよりも、正社員になれる確率は高いでしょう。

 

ちなみに、派遣社員の39.6%が正社員を希望し、そのうち、希望の勤務先が「今の派遣先」と答えた人が56.8%でした。

しかし、現在契約している派遣社員を正社員として採用する制度がある企業は24.4%と、派遣先企業への正社員での採用は「狭き門」であることに変わりがありません。

また、実際に、派遣社員を過去1年以内に正社員として採用したことがあると答えた企業は、この制度の有る無しに関係なく、全体の13%と少ない数字となっています。



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