共働き夫婦のペットにうさぎがおすすめできない点は?
共働き夫婦のペットにうさぎを選んで、想定範囲外なことが沢山。
先程挙げた私たちがうさぎをペットとして選んだ理由は、実際その通りだったので、そのままおすすめできる点になります。
ただ、実際飼ってみると共働き夫婦には、なかなか厳しいなと思うことも経験しました。
それらをこれから詳しく説明してみたいと思います。
うさぎはとても繊細で、体調を崩すと緊急の対応が必要になる
うさぎは、とても繊細な生き物なので、餌を食べなくなったら死んでしまいます。
もともと、肉食獣などに捕食される(食べられる)立場なので、野生の中で弱みを見せないように体調の悪さを隠します。
そのため、うさぎがその体調の悪さを見せた時というのは、生命の危機に瀕する状態にあり、限界にきているという意味になります。
ウサギが犬や猫と大きく違うところは、ウサギが24時間以上の絶食に絶えられない体質であるということです(犬は5日、猫は2日くらいなら水分だけでも持つかもしれませんが)。
うっ滞を起こし、何も食べなくなり、うんちが小さくなったり量が少なくなったりすると、緊急に病院につれていかなければいけません。
放っておいたら、死んでしまいます。
うっ滞とは、ストレスや病気などが原因で、胃腸の動きが止まり、食べたものが胃腸に溜まったり、ガスが溜まって、お腹が痛くなる症状です。
そのため、普段からうさぎの様子やうんちの大きさなどを注意深く観察し、異変に気づいたら早めに病院につれていく必要があります。
早ければ早いほど、うさぎが元気になるのは早いですし、投薬や点滴なども少ない回数で済むことが多いです。
うさぎを見ることが出来る専門医に診療時間内に見せにいかないといけないため、夫婦どちらかが融通の利く仕事でないと緊急時の対応ができません。
我が家は、夫が自営業で融通が利くため、夫が対応することが多かったです。
また、治療に関して、その場で判断しなければいけないことも出てくるため、そういう意味でも夫が対応する方が、うちの場合はスムーズでした。
というのも、動物の治療費は高いため、医師に与えられた選択肢の中から、その場でどれかを選ばなければいけない場面があります。
家に持ち帰って相談してから決められる内容の場合ならいいのですが、緊急のためそれができない場合は、決断力を求められます。
命にかかわることなのでとても重いことと、現実的な治療費の部分、うさぎの既往歴や年齢など、それらを含めて判断しないといけません。
この点において、冷静に判断できる夫の方が適任だったのですね。
その代わり、夫の判断に一任し、仮に結果が悪くなってしまっても一切何も言わないという気持ちでいました。
繊細な生き物故に、病院に行く機会も、もしかしたら他のペットより多いかもしれません。
私が、犬を子供の時から買っている友人にこれらの話をすると、びっくりしてポカンとしていました。
そんなに「頻繁に病院に行くの?」、「そんなに治療費がかかるの?(5万以上の治療費がかかった場合の話をしたとき)」といった反応でした。
医療費が思った以上に高額
これは、うさぎだけでなく動物全般に言えることですが、動物の医療費は保険がきかないので高額です。
うさぎも入れるペット保険に入ることでいくらか備えられるかもしれませんが、私は、そんなに体調を崩すと考えていなかったので、たいして検討もしませんでした。
共働き夫婦にもいろいろな夫婦がいると思いますが、少しでも収入を多くしたいと思っての共働きなら、想像以上の医療費がかかることにびっくりするかもしれません。
私たちの場合は、うさぎが高齢にかかるころに娘が生まれ、子供にも少しずつお金がかかるようになり、5万以上の医療費がかかった時は、正直なところ青ざめました。
とても愛しいうさぎでも、1か月の間に5万以上の医療費は厳しかったです。
また、これから高齢になるにつれて、どのくらい医療費が必要なんだろうと…不安になりました。
つまり、かなりお金にゆとりがないと飼ってはいけないんだなということを実感しました。
うちのうさぎは、生涯のうちに手術をすることはありませんでしたが、メスのうさぎは子宮がんになりやすいといわれていて、その手術費用は10万単位と聞きます。
たぶん、飼う前にそんなことは知らない人がほとんどだと思います。
私たちは、必要な医療費をまかない、後悔をしないように自分たちのできる精一杯をし、うさぎを看取りました。
でも、これがあと数年続いていたら、子供の教育費などもかかってくる頃に、うさぎの医療費をまかなえただろうかと考えてしまいます。
医療費だけでなく、うさぎを飼う費用については、以下の記事に詳しくまとめています。
飼う前にぜひ、目を通しておいてほしいです。
毛の生え変わりで、まめにブラッシングや手入れが必要
うさぎも、犬やねこのように毛が生え変わります(換毛)。
↑の写真は、ちょうど顔の換毛中です。
おでこの辺りがぼこぼこですね^^
年に数回あるのですが、うちの場合は、エアコンで室温コントロールをほとんどの時期にしていることもあり、割とだらだらと年中抜けていました。
激しく抜ける時とだらだらと抜ける時とが、ずっと続いている感じです。
うさぎの毛はふわふわで気持ちがいいのですが、抜けるとふわふわと飛んでしまい大変です。
私たち夫婦はアレルギー性鼻炎を持っているのですが、うさぎの被毛アレルギーは大丈夫だったので、ほっとしました。
年中毛が抜けているので、毎日30~40分、抜けている毛を取り除いたり、手入れが必要です。
これは、愛しいうさぎにじっくり触れ、毛まみれにはなりますが(汗)、楽しみながらやっていました。
すぽっと毛がきれいに抜けた時は楽しく、きれいになっていくうさぎの様子をみて、私にとっても無になれる時間でした。
ただ、子供が生まれた後は、この時間がなかなか取れなくなりました。
夫婦二人なら仕事以外の時間は自由になるのですが、赤ちゃんを育てているとそうはいきません。
毎日できたことが週1回になってしまったり、夫にお願いしたり、なんとか回している感じでした。
介護になったら、想像以上の時間がとられる
うちのうさぎは、最後の2か月程を寝たきりで過ごしました。
自分で立ってご飯を食べられなくなると、元気な時はあまり手がかからないうさぎとの生活が大きく変わります。
健康な時はえさ箱につかまって、立って自ら食べてくれるので、えさを入れたら終わりです。
与えた量をちゃんと食べているかなどチェックして、問題なければOKです。
ただ、体調を崩し立って食べられなくなると、介助が必要になります。
うちのうさぎは、立てなくなってすぐの頃は、食欲がしっかりありました。
なので、口元にペレット(ラビットフード)を置いてあげると、むしゃむしゃ食べました。
うさぎを横に寝かせて、口元に置くので、次第に口の周りからなくなったりちらばったりします。
それを適当なタイミングで、寄せ集めて再度食べさせたりの介助をします。
ペレットの後は、水分をとらせる必要があります。
立てないと水分も取れないので、レタスを水に浸して少しでも水分が取れるようにして食べさせました。
これだけでも、元気な時に比べたら、手間と時間がかかります。
寝たきりになってしまうと、自ら毛づくろいもできなくなり、おしっこや盲腸糞も横になった状態ですることになるので体が汚れてしまいます。
普段お風呂は必要のないうさぎですが、このような状態になってしまうと、お湯で体を洗ってあげないといけません。
体が汚れると皮膚炎になってしまうし、汚れてしまったうさぎを見ているとたまらない気持ちになります。
二人がかりで、毎晩お湯で体を洗いました。
元気なころに比べたら、食事や入浴などに約1~1時間半くらい毎日かかるようになりました。
我が家の場合は、小さい子供とうさぎの世話の両方をこなさないといけなかったので、毎日のこととなると思った以上に負担になりました。
子供のお迎えの後から寝させるまでにあったわずかなゆとりの時間が、うさぎの世話の時間になり、ノンストップで動き続けなければ間に合いませんでした。
そんな風にできる限りの介助をしても、うさぎは次第に食べなくなり衰弱していきました。
だんだん虫の息のようになり、息を引き取りました。
その時の様子は、今も鮮明に脳裏に残っています。
私の場合、出産後にうさぎにじっくり向き合う時間がとれなくなり、後ろめたい申し訳ない気持ちがありました。
だから、この介護の期間は大変でしたが、最後にうさぎとの時間をとることができ、少しほっとしました。
最後にじっくりお別れができるように、介護の期間を与えてくれたのだと感じます。
今思えば、いきなり天国に行ってしまうより、介護の時間を取れたことは、お別れの時間を一緒に過ごすことができ、かけがえのない時間だったと思います。
私の中の後ろめたい気持ちを一生の後悔にしてしまわないよう、うさぎのやさしさだったのではないかと思うほどです。
まとめ
私は、大人になってうさぎしか飼ったことがないので、他の動物がどんなふうに手がかかるのかはリアルには知りません。
うさぎはおとなしいし散歩も必要がなく、共働きでも飼いやすそうだなと思って飼い始めたのですが、やっぱり生き物を飼うのは大変で責任を伴うことだなと実感しました。
我が家の場合、想定範囲外のことに何とか対応でき、最後まで看取ることが出来ましたが、切羽詰まって投げ出したくなる人もいるのではと思います。
そんなことにならないように、うさぎを飼うことの現実を知った上で飼ってほしいなと思い、記事にしました。
私のように子供が生まれて生活に変化があると状況も変わりますし、うさぎが高齢になることでも状況が変わります。
飼う前にここまでリアルに想像するのは、難しいと思います。
私が知っていることもほんの一部だと思いますが、参考にしてもらえたら嬉しいです。
今は、これから子供にお金がかかるので、ペットを飼うのはやめようと思っています。
でも、子供が大きくなったり教育費のめどがついた頃に、もう一度うさぎを迎えたいなと感じています。
子供は保育園児なので、まだまだ先の話ですが^^;
あのかわいさにまた触れたいなと、今はそういう気持ちに蓋をして過ごしています。