こんにちは!マサヒロです。
前回の記事では、花粉症で病院に行くべきかどうかや、通院のタイミング・費用などについての口コミを書きました。
僕自身が行った花粉症対策に関するアンケートの回答者30人のうち、およそ半分くらいの人が病院へ通院していました。
ほとんどの人がナゾネックスなどのステロイド系点鼻薬や、アレグラなどの抗アレルギー・抗ヒスタミン薬などを処方してもらい飲んでいたり、目がかゆい人は点眼薬も処方してもらっていましたね。
ちなみに、ステロイド系点鼻薬で言えば、僕自身も使っているナゾネックスより少し軽めの市販薬「ナザールアルファar(αAR)0.1%<季節性アレルギー専用>」の効果等について書いた記事がありますので、興味ある人は、以下をご覧ください。
→ ナザールアルファar(αAR)口コミと効果【体験談】本当に花粉症に効く?
これらの治療薬については、多くの人がその効果を感じているようでしたが、どれも対症療法で、花粉症のシーズンになると発症する鼻水やくしゃみ、かゆみなどの症状を緩和するためのものです。
つまり、その時だけ緩和させて難を逃れることはできますが、翌年の同じ時期になると、また同じことの繰り返しで、病院に通院し同じような治療薬を処方してもらうことになります。
ただ、そんな中、アンケートの回答者30人のうち、お一人だけ、花粉症の根治を目指す舌下免疫療法で、現在も治療している人がいました。
そこで、今回は、現時点で2年程続けているという、この方の舌下免疫療法の体験談をご紹介したいと思います。
なお、この舌下免疫療法について知らないという人は、以下の記事で書いていますので、よければ、ご覧ください。
→ 舌下免疫療法とは?スギ花粉症のアレルゲン免疫療法薬シダトレンとは?
舌下免疫療法の効果は?体験談をご紹介
現在、舌下免疫療法で治療している方は、Nさんという25歳の女性です。
Nさんの具体的な花粉症の症状については、次の通りです。
【Nさんの花粉症の症状】
2月ごろから5月ごろにかけて、目と喉の痒み、腫れ、鼻水、くしゃみ、頭痛、ひどい時には発熱もあります。
花粉症が悪化するとコンタクトも入れることができず、常にメガネとマスクをする状態で、さらにひどいと副鼻腔炎になってしまいます。
う~ん、これは、なかなか大変ですね・・・
ひどい時には発熱もあるということで、日常生活にも大いに支障がありそうな症状です。
悪化すると副鼻腔炎まで併発するとなると、かゆみだけでなく、頬や顔などにも痛みを伴うこともあると思いますので、大変な思いをされているのが想像つきますね。
おそらく、対症療法をしているだけでは同じことの繰り返しということで、舌下免疫療法での治療に取り組まれたのだと思います。
特に、25歳とお若い方ですので、これからの長い人生を考えての根治を考えたのでしょう。
僕のような40代のおじさんだったら、まぁ、どうせ身体の免疫力も年々落ちていくのだから、対症療法で騙し騙しやっていこうかと思ってしまいますね(笑)
さて、いよいよ、このNさんの実際の体験談について見てみましょう。
【Nさんの舌下免疫療法の体験談】
2年程前から舌下免疫療法を始めました。
シダトレンという薬(ほんのり甘い無色のシロップのような薬で1回分が個包装になっています)を1日1回舌の下に垂らし、2分間待って飲み込むという治療法です。
これを花粉症の症状が治まった夏頃から始め、スギ花粉のシーズンに備えていきます。
冬になり、花粉症の時期が近づいてきたら花粉症の薬も併用して様子を見ます。
しっかりとした効果が期待できるのは2~3年かかり、かつ個人差もあるようですが、私は効果があり、年々症状が軽くなってきています。
現在は鼻水、くしゃみ程度でマスクもしなくても過ごせるほどになりました。
毎日続けなくてはならないこと、定期的に病院へ行き、薬をもらわなくてはならないこと、お金がかかること(保険適用になり、月2000円程度ですが)など少し手間はかかりますが、それで症状が軽くなるのならと続けています。
市販の薬を毎年買うより結果的には安く、そして、効果的に治療ができていると満足しています。
私は、まだシダトレンの液体の薬を使用していますが、最近は錠剤もでたそうで、シダトレンは冷蔵庫保管ですが、こちらは常温保存OKで扱いやすくなっているようです。
ただし、錠剤の場合は1度に2週間分の薬しか処方されず、頻繁に病院に行かなければならないようです(シダトレンは月に1回です)
あくまでも、Nさんの場合ではありますが、舌下免疫療法の効果があり、マスク無しでも過ごせるようになったそうです。
これは、客観的に見ても、なかなかの効き目があるように思います。
花粉症の持病がある人で、マスク無しでいられるといったら、それは「もう、ほとんど治っているのではないか」と思ってしまう人も多いでしょう。
それ程、花粉症に苦しんでいる人は多いですし、花粉症シーズンには、街中を歩いていても、マスクをしている人はかなりいますからね(もちろん、風邪や他の病気の方もいるとは思いますが・・・)
スギ花粉に対する舌下免疫療法の場合、3年以上(~5年程)は毎日のようにシダトレンといった薬を舌に垂らして飲まないといけませんが、その効果が感じられるのであれば、花粉症の症状がひどい人は試してみたいものです。
もちろん、個人差があったり(臨床試験では、2割くらいの人には効果が無かった)、副作用も少なからずありますから、舌下免疫療法を取り入れている耳鼻咽喉科の病院や専門医のホームページを確認したり、実際に受診してみて、治療するかどうかを判断するといいでしょう。
また、Nさんの体験談では、舌下免疫療法の費用についても言及していますが、思ったほどはかからないようで、それについては、次の章でまとめました。
[originalsc]舌下免疫療法の費用はどれくらい?保険適用は?
舌下免疫療法の実際の費用や保険適用について、Nさんは「保険適用で月額2,000円程度」と述べていますが、実際のところ、他の病院ではどれくらいかかるのかについて、調べてみました。
まず、保険適用するかどうかで言うと、保険は適用されますので、自己負担は、通常、多い人でも3割負担となります。
それでは、舌下免疫療法の年間の費用(自己負担額)がどれくらいかかるのか、具体的に見てみましょう。
【舌下免疫療法の治療(スギ花粉)の費用の目安】
- 兵庫県のW耳鼻咽喉科・・・年間約28,000円程
- 千葉県のRクリニック・・・年間約40,000円前後
- 岡山県のM耳鼻咽喉科・・・年間30,000円程(2年目以降は、年間24,000円)
なお、これらの費用については、実際に、舌下免疫療法を行っている病院のホームページから抜粋しました。
ちなみに、舌下免疫療法は、専門の認定医のみが治療できます。
具体的に言えば、治療の内容によって金額差は多少あると思いますが、概ね、保険が適用されて、自己負担の費用は年間30,000円前後というところでしょうか。
ただ、花粉症の症状や治療の内容、通院の頻度によっては、この金額以上かかってしまう場合もあるようです。
いずれにしても、今後も、毎シーズン発症する可能性がある花粉症を、3年程(長い場合は5年程)で根治しようという治療ですので、それ程、費用が高いとは感じない人も多いのではないでしょうか。
この舌下免疫療法で根治できれば、何よりも、花粉のストレスから解放されますし、生活リズムも整いやすくなるでしょうから、最近では治療を検討する人が増えているというのも分かりますね。
舌下免疫療法の開始時期
スギ花粉の舌下免疫療法を始めたい人は、受診する時期に注意しないといけません。
なぜなら、スギ花粉の飛散する春先の直前に初めて受診しても、受け付けてくれない病院が多いからです。
病院によって、舌下免疫療法の開始時期は異なると思いますが、概ね、花粉シーズンが終了した後の6月くらいから、11月・12月くらいまでに受け付ける病院が多いようです。
結局、花粉シーズンの直前に初めても、効果が薄いためですが、この舌下免疫療法を検討している人は、今の時期(10月)なら、できるだけ早めに、この認定医のいる近くの病院を見つけた方がいいと思います。